沢に降ります
林道に戻り、並行して流れる沢に降ります。坑口まで恐らく軌道で運搬したと思われる道を探しましたが、わからず、沢を登ることにします。水量は多くはないが、阪神素地の防災ヒップウェーダーをお試しで着用してますので、ジャブジャブと沢を登ります。防災用だけに釣り用と違い、先芯と踏み抜き防止のため、危険が多い探査にはうってつけです。
ここまでに至る道筋は、製錬所編を見てください。
目印が見つからない
雪で、レンガの取水施設も、木箱も見つからず、二股まで出てしまった。右側の沢を登るが、見つからずかなり、登ってしまったが、も一度二股に戻ると、分岐のすぐ右手に坑口がありました。
下の方に幾筋も鉱水が流れ出ており、鉄柱も刺さってますので夏場ならすぐにわかるでしょう。右は、沢を登った時ににあった試掘跡のような痕跡で、雪があってそのように見えるのかもしれません。あちこち試掘した用で、まだあるかもしれません。
ピッケルで突っつくと、水深は40㎝程、これならいけると思い、水没し、少し進みましたが、泥で20㎝ほど埋まりました。なぜか、ウェルダーの中に水が入り、撤退。欠陥品なのか、膝を曲げた時、上部から侵入したのかわかりませんが、進むのを諦めます。恐らく、泥で長靴なら抜けなくなっていたところでしょう。
左の沢へ
200~300mほど進むと右手に開けた場所があり、その上部に坑口が見えます。かなりの急斜面ですが、ちょうど、リュックに刺していた、もう一つの小さめのピッケルが、枝に引っ掛かり、落ちてきましたので、2本のピッケルをザクザクと刺しながら上がっていきます。
この時期を選んだのは、氷点下で足場がしっかりと凍り、容易に坑口へ侵入できると思われたからです。しかし、ライトを照らすと、すぐに、底が見えます。大きく開かれたクレパスは、相当土砂が崩れ落ち塞がれてます。
念のため、ザイルを用意して突入します。底は、埋まってますが、横穴とつながってたと思われ、そこから、鉱石を運び出したようです。
天井は高く、どのくらい高いか暗くてわかりません。底なし天井?
というべきでしょうか。
ザイル
左の木に付けようと思いましたが、網で滑って下の木まで落下、も一度トライしましたがまた落下、しょうがないので、落ちたところの木を利用しましたが、20mのザイルで15mが外という。ま、ないよりかわ、いいでしょう。抗口も浅くなってしまったし。
洞窟は外から相当崩落しているようで、月日が経つと、埋まってしまうかもしれません。
小さなにょろにょろができてました。ここも、にゅろにょろスポットですね。
GPS
※自分の探査の記録です。案内図ではありませんので、危険な場所につき、当場所を訪れる方は、十分な備えが必要です。けがや事故の恐れがあります。当方には責任の所在はありません。
検証
地蔵慶護氏の「北海道身近な歴史紀行」に恵庭鉱山の概略図と坑口までの行く方を詳しく説明されてます。参考にしてください。坑口近くから伸びている、大きく迂回している道がありますが、調査に使われたのでしょうか。
おまけ
この時期に国道から火葬場が見えてきます。林道側からはクチャンナイ川を渡らなければなりません。
おあつらえ向きの、丸太橋がありました。バランス感覚が良い人はどうぞ。
右側の坑口の奥にある開けた場所が気になります。